2006-01-01から1年間の記事一覧

民間の消費者金融業者はできれば全廃すべき

アイフルの事件で「そもそも金なんか借りるな」「貧乏なやつはそれなりの生活をしろ」という人が一部にいるようだ。私は消費者金融を利用したことはないし、利用する人の中にはパチンコ狂のような連中も少なくないのだろうが、こういう一見もっともな意見を…

若者がデモをしない理由

サンデーモーニングを観ていたら、平均年齢60以上の出演者達が、若者がデモなどの政治行動をしないことを嘆いていた。余計なお世話という感じもするが、確かに不思議ではある。私はデモなど大学になかった時代の世代なので、むしろ昔の人が熱心にデモをし…

「反日」「嫌中・嫌韓」は擬似問題?

高原基彰『不安型ナショナリズムの時代』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862480195/qid=1144643138/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/503-3470039-3536707この本、結構面白くて勉強にはなったが、あまり納得はできなかった。特に前にも批判的に言及したが、…

「格差社会」が流行する理由(3)

④「ホリエモン」ブーム 格差社会論の流行に火をつけた立役者は明らかにホリエモンこと堀江貴文容疑者である。彼がマスコミに登場する2003年以前には、格差社会論はほとんど存在していなかったように思う。私の考えでは、堀江が格差社会論を流行させたのは、…

「格差社会」が流行する理由(2)

②共有された「豊かな暮らし」モデルの解体 二つ目に考えられる原因としては、1990年代以降に「豊かな暮らし」に対するイメージが描きににくなってしまったことにある。 これは色々な例を取り上げることが可能だが、ここではゴルフの人気低下を取り上げてみよ…

「格差社会」が流行する理由

先に日本では実態以上に格差社会論が流行していると書いたが、繰り返すようにこれは「格差社会」が幻想であるとか検討に値すべき問題でではないとという意味ではない。格差社会論が流行しているという厳然たる現実そのものこそが、まさに問題なのである。つ…

スモールベースボール

今大会日本チームは「スモールベースボール」を看板に掲げていた。バントや盗塁などの機動力を絡めた、俊敏さときめ細かさを基調とする野球であり、日本の野球では高校野球の影響もあってこの点で質の高さは世界最高水準にある。これまでの五輪代表などは、…

祝WBC優勝!

WBCで日本が優勝した。正直なところ、アメリカがここまで不甲斐なく、イチローがここまでやる気を見せなければ優勝はなかっただろうが、もっと大きな理由は選手のモチベーションだろう。2000年頃に野球の国際大会のプロ解禁となったからというもの、日本はレ…

格差社会に関する雑感

最近「ニート」という言葉が攻撃されているらしい。批判する人によると、「ニート」と呼ばれるような人は統計上別に増えていないし、若者に対するネガティブキャンペーンの一種に過ぎないと反発しているようなのだ。しかし「ニート」と呼ばれるような人々が…

これが不祥事?

また同じようなことを書かなければならないのは残念だが、この数年と言うか高野連会長が現在の人になってからというもの、巨大な「不祥事」が続々出ている。繰り返すように、10年前だったらこんなあまりにありふすぎている問題が「不祥事」になるなんてこと…

言論の自由

ヨーロッパにおけるマホメットの風刺画が大問題になっているが、「言論の自由」という理念が決して普遍的な価値ではないことをあらためて確認させてくれた。事実、「言論の自由」はかなり特殊な社会的条件の下でのみ可能である。(1)国民の大多数に新聞に投…

杉村太蔵議員のブログ

http://sugimurataizo.net/久しぶりに杉村太蔵議員のブログをみたらびっくりした。このこなれた文章は一体なんなんだろうか・・・。気味が悪かった。半年前のブログを覚えているが(その痕跡は見事に消されている)、ほとんど大学生の単位用レポートで、中身の…

「待ち組」がなぜいけないのか

http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/seiji/20060205/20060204i115-yol.htmlこのニュースに腹が立った。猪口邦子大臣によると「待ち組」がいけないらしいが、なぜいけないのか。だいたい競争に参加しても「勝つ」、具体的には年収一千万以上を稼げる人はのは…

堀江貴文とは何だったのか

堀江貴文の「哲学」をもう一回まとめてみます。(1)客観的な価値基準はお金である 堀江は「拝金主義者」だと批判されている。しかしこれは、「お金があれば何でもできる」と考えているという意味での「拝金主義者」とは少し違う。つまり、人間の価値を評価…

堀江は虚業家か

堀江前社長が「虚業家」などと今更の如く批判されている。そんな1年前にわかっていた周知の事実をここぞとばかり得々と喋る人たちは、「私は心の中では戦争は負けると思っていた」などと弁解を重ねた、敗戦後の知識人のメンタリティからさほど進歩してないこ…

堀江社長の哲学

堀江社長(堀江容疑者は違和感があるのでそのまま)の思考様式と言ったが、どう言うものなのかを自分の頭の中でおさらいしてみた。(1)金以上の客観的な価値基準はない 堀江社長はいわゆる「拝金主義者」(つまり金の力で何でもできると考える人間)だとは私…

堀江社長が今更の如く批判されている。本当に腹が立つ。経済に素人のコメンテーターが批判しているのはまだ許せるとしても、経済の専門家も一緒になって叩いているのがさすがに気分が悪かった。堀江社長が投資を延々続けることで実体以上に会社をでかくみせ…

下流社会

ベストセラーになっている三浦展『下流社会』――流行の格差社会論の便乗本以上の何かがあるとは思えないのだが――を読むと、「自分らしさ」にこだわる人は「下流社会」の人間になりやすい、と書かれてある。一応アンケート結果に基づいているんだけど、どうも…

中華思想とシナ

最近「中華思想」という概念で中国の政治・文化を特徴づける議論が、中国の事情にも詳しいいっぱしの学者の書いた本で主張されていることが少なくない。言うまでもなく「中華思想」というのは「自己文明中心主義」の別名であって、端的に相手をけなしたり皮…