必要なのは事業仕分けではなく増税政策

昨日書いたんですが、今日に分割して加筆しました。 ちなみに、「事業仕分け」についていろいろ批判も当事者を含めて出ているようだけれど、要するに税金を上げればすんでいた話なんだと思う。税金を上げればすむ話なのに、「いやそんなことみんなわかってい…

「無駄の削減」と年金生活者

朝日新聞社が14、15日に実施した全国世論調査(電話)によると、鳩山内閣の支持率は62%で、前回調査(10月11、12日)の65%からやや下がった。不支持率は21%(前回16%)。個別政策への評価は必ずしも高くはないものの、行政のムダを減…

「事業仕分け」について

閣僚から「仕分け」批判…防衛相や総務相、農相 11月13日13時17分配信 読売新聞 政府の行政刷新会議(議長・鳩山首相)が行っている「事業仕分け」作業に対し、13日の閣議後の記者会見で閣僚から批判が相次いだ。 北沢防衛相は、在日米軍駐留経費の日本側負…

官僚・公務員はサーバントであるべきか

しばしば「官僚・公務員は国民のサーバント(公僕・奉仕者)であるべき」という理解を耳にすることがある。もちろん、「civil servant」という公務員の英語表記にも厳然と残ってはいるが、だからといって「サーバントであるべき」と官僚を批判するのはどこか…

「労組に言われたくない」という気持はわかるが

kogarasumaru 政治, 国際, 労働 ネオコーポラティズムの実践国と労働なきコーポラティズムといわれたわが国/統一されたナショナルセンターの主流派は御用労組の同盟系…今後も労働者には苦難の時代が続くか? 2009/11/08 shibusashi 労働, 国際, 企業 『労働…

規制緩和論と外国人参政権

なぜ今、参政権法案?与野党に波紋、暗躍する推進派 党議拘束外しで急進展も 2009.11.6 22:10 ・・・・・・・ 参政権付与をかねて求めてきた在日本大韓民国民団(民団)に属する在日韓国人は、民主党議員を先の衆院選で支援し、両者の距離は確実に縮まってい…

そこまで危機的と思い込む必要はない

結局、この二人の「大人」性と「子ども」性は、次のやりとりで明確に浮き彫りになります。 >城さんの話は「ウルトラC」があるような感じがするんですよ。ここさえやればうまくいくんだ、という。でも私はウルトラCはないと思う。いくつものステップを踏まな…

現代日本の社会主義

最近民主党の分配政策について、自民党やエコノミストなどから「社会主義」的だという批判の声をしばしば聞く。それ自体は単なるレッテル張りでしかないし、また増税策を回避しているからそう言われても仕方のないところがあるが、そこで気になるのは、しば…

日本型新自由主義

郵政問題について、私は詳しいことは何もわからない。かんぽの宿の問題にしても、「民営化ってそういうことじゃなかったのか?」ということでしかないし、新しい社長が批判されている理由もまったくわからない。正直なところ、週刊誌の芸能ネタの域を出てい…

郵政問題について

郵政問題についての批判を見ていると、民主党政権に変わっても、やっぱり世論はまったく変わっていないという感を強くする。 2005年の郵政解散選挙で自民党に投票したが今回は民主党に投票した、という人たちには、小泉・安倍政権の「新自由主義」的な政策の…

増税論

台風で暇になったので、何度も触れてきた「増税」論について。 国際比較で見ると、日本は税金と社会保険を足した国民負担率が低く (http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/020.htm)、 GDPに占める税収の割合も低い。 (http://www2.ttcn.ne.jp/honkaw…

フレクシキュリティについて

昨日の補足というか続き。フレクシキュリティというのは、素人なりの雑感として、確かに理念としてはよいような気もするし、将来的な方向性はこれで間違いないのだろう。しかし、今の日本でフレクシキュリティをそのまま導入するというのは、やはり利点より…

労働規制緩和論者が鬼の首を取ったようにモリタク氏を批判しているようだが、http://mojix.org/2009/10/04/jakusha_dashi_business http://blog.goo.ne.jp/jyoshige/e/a2ff26e6e8eccf5cd7160275f82aeea7一見真っ当な批判のようにも見えるが、濱口先生の文章…

金融日記:みんな亀井静香を甘く見ない方がいいhttp://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51590683.html亀井氏が正しいのか間違っているのか、知識がないので判定のしようがないのだが、なんというか金融の専門家たちが鼻で笑っ…

「みんなの党」について

すこし時機を逸してしまったが、「みんなの党」について。 我々「みんなの党」は、今の「政党政治」は「ニセモノの政党政治」だと考えている。同じ政党内でありながら考え方が違い、議員同士が足を引っ張り合う中で、最後はその間隙を縫って官僚が出てきて、…

子ども手当ての所得制限が適切でない理由

昨日の続きの話題。 所得制限導入に否定的=子ども手当で−長妻厚労相 9月24日20時47分配信 時事通信 長妻昭厚生労働相は24日、鳩山内閣が重要政策に位置付ける子ども手当に関し、社民党党首の福島瑞穂少子化担当相や国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担…

不幸の平等化

民主党の目玉政策のひとつである児童手当ての世論をネット上で見てみたら、相変わらずというより、想像以上にひどい。 2009年9月22日 16時11分qyh*****さん削除/違反報告私もそう思う4,288点私はそう思わない155点生活保護+母子加算+子供手当て これがどれ…

昨日の続き 海外勢が「亀井発言」嫌気、閣内の影響力は限定的の見方も 欧州系証券のシニアストラテジストは、郵政民営化の巻き戻しについて海外からみれば「3公社5現業」という非効率な運営がイメージされるので政権にはネガティブなイメージを与えると指…

亀井氏の人事について

改革姿勢の後退と受け止められ、日本株売りにつながる ただ、金融担当も含むキーポストだけに、景気や日本経済の行方に関心の強いマーケット関係者から戸惑いの声が上がっているようだ。 ロイター通信の2009年9月15日付記事によると、ある国内証券ディーラー…

増税を語る

増税策を批判するときの常套句が、「税金の無駄遣いを根絶しなければ・・・」 というものである。一見正論にも聞こえるが、私言わせればとんでもない話である。 いま医療・社会保障の問題を起こっていることは、単純に財源問題である。そして財源が足りない…

「行政の無駄」にはうんざり

明日総選挙だが、毎日のように「行政の無駄の削減」を聞かされる。本当にうんざりである。逆に増税に言及する政党や候補者は自民党の一部の、しかも小さな声でしか出ていない。 国民は税金とくに消費税を上げると生活が苦しくなると思っている。それは端的に…

草の根の民主主義

まだ結果をみなければというところだが、民主党が圧勝のムードである。小泉自民党が圧勝したのはほんの4年前のことで、ここまで極端な振り子は違和感というよりも恐怖に近いものを感じる。 なんでこんなことになっているのかと言えば、要するに民主党が大勝…

某所にある社会保険局にいって彼女の死亡届をした。国民年金をマジメに払っていた人だったので、どのぐらい還付されるのかな、と思っていたのだが、300万円これまで払っていて、遺族に支払われるのは死亡一時金なる12万円である。のこりの288万円はそのまま…

医療への満足度大きく回復2007年7月の参議委員選挙では市場主義批判、格差批判の風潮の中で自民党が大敗し、参議院では野党が多数を占め、いわゆる「ねじれ国会」となった。こうした状況の中で政権与党は国民各層および中央・地方の格差是正、福祉医療改善へ…

セブンイレブンに排除命令 公取委、値引き制限「不当」 本部との契約を打ち切られると事実上経営が成り立たなくなる加盟店は、本部からの要請に従わざるを得ない実態がある、と公取委は判断。独禁法の「優越的な地位の乱用」にあたると認定した。 販売期限の…

考えがまとまらないので箇条書き。 ・前回のエントリは旧中間層がよくないと言っているのではなく、旧中間層の既得権を剥奪して問題を解決しようとする、一部の人の発想は絶対にうまくいかないということ。再配分の結果、旧中間層を含めて生活の安心感が全体…

ここで何度もしつこいほど書いてきたけど、今の日本社会は増税しないと、つまり負担を税金という形で公共化していかないととてももたないことは、誰の目にも明白である。こないだの厚労省の不祥事の背景にも、財政のコストカット主義の圧力があったと言われ…

相手の批判に反論する際に、議論の仕方そのものを批判するということがよくある。要するに、「こちらの言っていることを理解しないで批判するな」とか、「知識が足りないやつは出直してこい」といったものである。特にネット上の議論はこうした批判の論法が…

更迭された鳩山前総務相は、さすがに露骨なパフォーマンスが行き過ぎたし、主張の中身もいまひとつ説得力を欠いていたように思うが、世論の支持は比較的高い。この問題が明らかにしたのは、日本の政治における「反構造改革」の流れがますます強まっているこ…

最低でも2%程度の「経済成長」が必要だというのはよくわかるんだけども、この言葉を使う人たちの無神経さには、やはりどうしても我慢がならないところがある。「構造改革」が逆風を受けるようなったのは2006年ぐらいからである。その背景にはホリエモン逮捕…