2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

続・なぜ若者は政治運動をしなくなったか

もう一つ書き忘れていたことがあったので、追加。(4)国家が「弱く」なった 前に司馬遼太郎が全共闘運動の全盛時代に書いていたエッセイをたまたま読んでいたら、今は戦前に比べられば信じられないくらい国家は弱くなったが、その弱い国家に懸命に反抗してい…

なぜ若者は政治運動をしなくなったか

昔ちょっと問題提起だけしてそのままになっていたのだけれど、若干だけ考えがまとまったので書いてみたい。(1)大学生の大衆化 若者の政治運動は昔から、というか世界的に見ても学生が主体である。学生運動が最も盛んだったのは明らかに1960年代だが、今と明…

北朝鮮ミサイル問題

北朝鮮のミサイル基地を先制攻撃しようという言う意見が、公然と出され始めているようだ。はっきり言ってやめるべきである。憲法の問題以前に、莫大な税金を使う上に成功率はきわめて低く、さらに国際的な支持もあまり得られないだろう。先制攻撃は金銭的に…

中田英寿続き

http://d.hatena.ne.jp/caprin/20060707とてもいいコメントを書いてくれた人がいたので、リプライを含めてもうちょっと論じてみたい。かつて、1990年代半ばのJリーグブームは軽薄だったかもしれない。当時もサッカーブームへの反発からそう思っていたし、今…

中田英寿の引退宣言

サッカーは詳しくないので中田英寿の引退宣言にはこれといった感慨はないのだけれど、彼が日本サッカー界の「顔」であるのはいいことじゃないな、と長い間傍目から見て思ってきた。カズこと三浦知良は万人に愛される、明るさと人格を備えた選手だった。愚痴…

論理の飛躍

エコノミストの常套句は「個人の活動の自由度が高まり、競争が激化すれば経済の活力は上がる」である。最近経済学を専攻しようとする大学生は減少傾向にあるらしいが、むべなるかなである。第一に、このテーゼにはあまりに飛躍がありすぎる。エコノミストは…