そりゃね、もっぱら公務員数の大小だけで「大きな政府」「小さな政府」を測るんなら、「小さな政府」で「大きな福祉」ってのはじゅうぶんありうるよ。

だけど、たとえば予算額の大小で「大きな政府」「小さな政府」を測るんなら。「大きな福祉」即「大きな政府」、「小さな福祉」即「小さな政府」でしょ。

(中略)

まあ、「公共」を叩くことと「福祉」を持ち上げることをくっつけることで、俗情的には一番ウケル議論になることだけは間違いないわけだけど。

そういうのが未だに「ウケ」てるということが、日本の絶望のもとでもあるんだが。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/

ちゃんと考えてなかったんですが、「小さな政府」という場合にも三つのレベルがあって、

(1)議員や公務員の給与や人員そのものを減らす
(2)政府予算の支出を削減する
(3)天下りなど行政が民間の企業を上から指導する体制を解体する

この三つは必ずしも同じものじゃないのだけど、いまの大阪府知事に典型的なように、かなりごっちゃになって論じられている。「財政赤字がひどい」→「なのに天下っている公務員がいるなんてけしからん」→「無駄な公務員減らせ」という、よく考えると飛躍だらけの三段論法をテレビやラジオで聞かない日はないくらいである。個人的には(1)と(2)は論外だし、(3)もケースバイケースだと思う。