先生いじめ

愛知県半田市の市立中学校で、担任に不満を抱いた1年生の男子生徒十数人が「先生を流産させる会」と称し、妊娠中の30代の女性教諭に対し、いすのねじを緩めたり、給食に異物を混入したりしていたことが分かった。

 同市学校教育課によると、生徒らは今年1月から2月にかけて、教諭の車にチョークの粉やのりなどを混ぜ合わせてふりまいたり、いすの背もたれのねじを緩めたりしたほか、消臭や殺菌、食品添加物などに使われるミョウバンを理科の実験の際に教室に持ち帰り、教諭の給食に混ぜたという。

http://www.asahi.com/national/update/0328/NGY200903280011.html

この記事のブックマークにある「犯罪, 少年犯罪 そらひどいし罰されたほうがいいけど、「こんな中学生おかしい」とか「昔はこんな事件なかった」といってるひとはなんなの。中学生やったことがないの?記憶喪失なの?」というコメントに完全に同意である。

私の中学時代ははるか昔になってしまったが、この記事を読んであまり「先生いじめ」の質が変わっていないというのが正直な印象である。新任の女性教師に対する陰湿ないじめは、当時はそんなものだと思っていた部分もあったが、今から考えると想像に絶するものがあった。学校の不祥事で先生が謝罪する姿をテレビで目にするたびに、私は心底先生に同情したものだった。先生がいじめ自殺の件で非難されて頭を深々と下げているのに、いじめた当の生徒がごく普通に学校に登校しているかと思うと、子供ながらに世の中の理不尽さをつくづく感じたものである。

この事件に接しても、「ひどすぎる」という以前に、「昔から変わらない」「いかにも中学生らしい」という印象が第一であった。この事件に無邪気に憤れる人は、よほど恵まれた学校だったのか、そういう陰湿な部分を「見ないこと」にして中学時代をすごしてきた(あるいはそうできるような処世術が既に備わっていた)のか、どちらかだと思う。