超党派議員、法相に“大野病院事件”の控訴断念を要請
8月27日10時52分配信 読売新聞

 超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の尾辻秀久会長(元厚労相)らが27日午前、保岡法相と法務省で会い、福島県立大野病院で起きた医療事故で業務上過失致死罪などに問われた産婦人科医に無罪判決が出た裁判での控訴を断念するよう要請した。

 議連は「事件後、ハイリスクな医療では刑事訴追される不安がまんえんし、産科空白地帯が急速に拡大した。控訴がなされないようお願い申し上げる」とする要望書を法相に手渡した。保岡法相は「(控訴については)現場の判断に任せる」と述べた。

・・・議連の中にはあきらかに医療費抑制を推進してきた「上げ潮派」と思しき人もいて、なんかしっくりこない話だなあ、と思っていたらいいブログが。


ヤブ医者と税金ドロボウ(嘲)

「いや、医療事故が刑事訴追されるリスクは『いきなりまん延した』んじゃないから(笑)
って、医療現場が人手不足になってるのは、刑事訴追の不安が原因じゃなくて、
勤務医の労働環境の過酷さが労働対価に見合わないからでしょ。
で、そこは政治家のセンセイが解決しようと思えば何とかできるんじゃないの?(笑)
もちろん、刑事訴追を少なくすること以外で(笑)」

「こいつらが恥ずかしげもなく『医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟』なんて
名乗ってやがるのが信じらんねーよな。人間離れした面の皮の厚さだよ(嘲)
テメエらの無策を『医療事故を刑事訴追しようとする患者』に押し付けようってんだから(嘲)」

(中略)

「いや、そりゃあ今んとこネット医者とその取り巻きが必死で広めてる、
『刑事訴追リスクが医療崩壊を招いてるのだ伝説』ってのが
政治家のセンセー方にとって一番都合がいいからだろ。」

近年の「医療崩壊」と呼ばれる事態は、問題点は何一つ難しいことはなく、十分な医療や介護に必要な人員と財源を確保できていないという非常に単純な理由である。「わがまなな患者・家族」が増えたのかもしれないが、そうした「わがまま」に対処できる体力が病院側にあれば何も問題はない。健康増進法などが典型的だが、野党も含めて政治家たちは医療機関の体力を高めることを考える前に、病院に頼る人そのものを減らすという歪んだ手法へと傾いており、日々の膨大な業務に疲弊している病院側も、そうした「患者削減」策に同調してしまっているという構図になっている。こうなってしまっているのは、医療・社会保障費の高騰に見合う負担増を国民に求めるという当然のことを、政治的にリスクが高いという理由から避けてしまっているからであり、結果的に官僚の「無駄遣い」や「モンスターペイシェント」に矛先が向けられることになるのである。「モンスターペイシェント」という言い方には前から違和感があったのだが、個々に許せないような事例があるとしても、そういう批判の仕方はやはり医療費抑制策の正当化に寄与するだけだと思う。